最強最古の金融本「バビロンの大富豪」ジョージ・S・クレイソン

2018年の夏から投資を始めて、色々実践してきました。この一年を振り返ってみると、一番良い投資は最初にこの本を読んだ事だと感じています。今日は最強最古の金融本、「バビロンの大富豪」を紹介します。 「バビロンの大富豪 (The Richest Man In Babylon)」はジョージ・S・クレイソン先生が銀行や保険会社で配布していたパンフレットを集めてできた本で、初版は1926年になります。初版から93年間も売れ続けており、累計200万部程売れています。 本のテーマは金融なのですが、中身は実は小説なのでとても読みやすいです。大まかに前後編に別れており、前半では主人公が貧困から抜け出して富豪になり、後半で主人区が友人に自分の経験を元にお金に関するアドバイスを授けます。前後半どちらも舞台は古代バビロン、お金にいつも困っていた書記官のアーカッドはある日、バビロンで一番の大富豪と仕事をする機会に恵まれ、その際にこう問います「どうすればあなたのようにお金持ちになれるのでしょう?」。ここから物語が始まります。 ここで一旦話はfateに逸れます。私のようなfate好きであれば、「バビロン」「大富豪」という単語を聞いて某英雄王を連想するかと思いますが、ここで出てくる大富豪はギルガメッシュではありません。そもそもギルガメッシュが統治していたのはバビロンが栄えるよりも1000年以上昔のウルクでした。残念! さて、話は再び本題に戻ります。慢心せずに読み進めましょう。 主人公のアーカッドにお金持ちになる秘訣を問われた大富豪はアーカッドに「痩身な財布の7つの治療法」を伝授します。 一、「まず最初に財布を肥えさせよ。」 まずは収入の10%を消費せずに蓄えよ。 富豪からアーカッドへの最初の助言。まずは貯金という事ですね。たしかに、お金を増やすために投資したくても元金が無いと何もできません。 二、「支出を正しく管理せよ。」 次は支出を正しく管理する事。支出は必ず収入よりも小さくあるべし。収入が増えたからといって、支出を増やすのは愚行である。本当に必要な支出と浪費を違いを正しく見定めよ。 支出は収入よりも小さくって当たり前じゃん!って思うかもしれませんが、現代ではリボ払いという借金地獄行きの片道切符が各クレジットカード会社よりバラまかれています。本当に収入>支出になってますか?この際見直してもいいかもしれません。 そして支出と浪費の見極め。これは中々難しいですよね。明日からミニマリストになる必要なんて無いと思います。やりすぎは禁物ですが、適度な散財は心を豊かにしてくれますからね。「これは必要な支出、ここは思い切って散財!」っていう基準を自分の中で作って日頃意識するだけでも十分効果はあるのでは無いでしょうか? 三、「金を増加させよ(make thy gold multiply)。」 金を投資せよ。投資で得られた利益をまたさらに投資せよ。金の奴隷になってはならない。金を自分の奴隷にせよ。その金が産む子供、さらにはその子供が産む孫も自らの奴隷とせよ。 ここだけ敢えて英文も載せたのには意味があって、increaseではなくmultiplyと言っている事を強調したかったです。労働収入は足し算で資産が増えますが、資産収入は掛け算で資産が増えていくからです。これを「複利効果」と読んだりするのですが、富豪はこの「複利効果」を金が産む子供とその子供が産む孫に例えています。分かりやすいですね。 … Continue reading 最強最古の金融本「バビロンの大富豪」ジョージ・S・クレイソン