<目次>
・「開業費」って何?
・「開業費」として申告できる経費の例
・なぜ「開業費」を管理する必要があるの?
・開業費の申告に向けて準備するもの
・開業費って何?
「 開業費」=「事業を開始する前に発生した費用」です。
日本で個人が飲食店を経営する場合、税務署関係では主に3つの義務が発生します。
1.日々の帳簿付け
2.毎年の確定申告書の提出
3.毎年の所得税の納税
今回のテーマである「開業費」は開業初年度の確定申告の際に必要となりますが、「本格的に事業を開始する前から経費の記録を取っておく必要がある」点に注意が必要です。
・「開業費」として申告できる経費の例
税理士の先生に相談したところ、飲食店開業準備中であれば以下のようなものが開業費に含んでも良いという見解をご回答いただきました。
・飲食店開業に関する実習や講習の受講料(料理学校の費用など)
・必要資格の取得費(食品衛生責任者資格を取るための講習料など)
・参考となる店舗での飲食代
・関係者との交際費(飲食代など)
・メニュー開発のための食材費、設備費
・以上の活動の際に発生した交通費
基本的に「飲食店の開業のために支出したもの」と説明が付くものであれば、開業費として認められるとご判断いただいて構わないとの事です。
また、開業費は「開業以前のどの時点で発生したか」について制限がありません。現状、何年前の出費でも開業のための出費であれば開業費として申告できます。
・なぜ「開業費」を管理する必要があるの?
「開業費」を管理する一番の目的は「節税」です。
「開業費」✖️「所得税率」=「節税額」となります。仮に「開業費が100万円」で「所得税率が20%」の場合は「20万円の節税」です。飲食店は何かと収入が不安定になりがちなので、申告するだけで節税になる「開業費」という制度はとても頼もしいですね。
・開業費の申告に向けて準備するもの
実際に開業費を申告するためには「支出の証拠」が必要になります。理想としては経費が発生した際の領収書やレシートが保管してある事が望ましいです。
しかし、開業費の詳細を別途エクセルなどにまとめて集計している場合はまとめて入力しても差し支えないと考えられています(freeeのHPより)。これらを実際に開業した年の翌年2〜3月の確定申告の際に申告する事になります。
以上、飲食店開業準備中の方に知ってほしい「開業費」のお話でした。
kyuto
もし税金の入門書をお探しなら大河内薫先生の本がオススメです。
漫画を通して税金の基礎知識を一通り学習できます。
ツイッターもやってます!(@kyuto31)