配当金再投資と哀れな行進(Sad Mans Parade)

配当金再投資の本質って「無限増殖」ですよね。(ヒロアカ本誌より引用)

 配当金再投資という投資方法を「僕のヒーローアカデミア」に登場する分倍河原仁の能力「二倍(ダブル)」に例えてみました。

 私は日本の漫画が大好きです。最近特に好きなのが「僕のヒーローアカデミア」と「約束のネバーランド」。少年漫画が好きなんですよね。やっぱり大人になっても少年の心を忘れてはいけません。だから大人になってもジャンプを読んだって良いんです。的な事を銀さんが言ってたような気がします。

個性「二倍(ダブル)」(ヒロアカ本誌より引用)

 今日は「僕のヒーローアカデミア」に登場する分倍河原 仁というキャラクターを紹介します。彼の個性(能力)の「二倍(ダブル)」は簡単に言うと物をコピーできるというもの。コピーするには対象の具体的な寸法やデータがたくさん必要。コピーして増やせるのは2回まで。例えば拳銃を増やそうと思ったら、1人だと1つの拳銃を3つまで増やせません。

 そう、「1人」なら。引用している画像のように自分のコピーを作れば、そのコピーもまた2つコピーを作れるので、理論上「なんでも無限に増やせる」という事になります。
 実は初登場した頃は過去のトラウマが影響で自分だけは増やせなかったのですが、仲間の危機をきっかけにトラウマを乗り越えます。その際に咄嗟に生み出したのが自分をひたすら増やし続けて数で相手を圧倒するという「哀れな行進(サッド・マンズ・パレード)」という荒技。自分のコピーを作り、そのコピーがまたコピーを作るので時間さえあれば無限に増殖します。作中で最も強力な個性(能力)の一つです。使い方次第では国家さえ倒せてしまいます。

<分倍河原仁の個性「二倍(ダブル)」まとめ>
 ・物のコピーを作れる!
 ・自分のコピーも作れる!
 ・自分のコピーもコピーを作れる!
 ・強い!

 実はこの「二倍(ダブル)」という個性、配当金再投資という投資手法と共通点が多いです。

 配当金再投資とは簡単に言うと株式を保有する事で定期的に得られる配当金でさらに株式を増やすという方法です。多くの方に馴染みのある会社、コカ・コーラ社の株を例に具体的に説明します。

実はコカ・コーラ株を保有してからコーラを飲むようになった

 今はとても良い時代で、携帯一つで好きな会社の株を買う事ができます。「株を保有する」=「その会社のオーナーになる」という事ですので、その会社があげた利益を株主である自分に還元してもらえる事ができます。企業の売り上げの一部が自分のものになるわけです。これを直接現金として受け取る場合のお金の「配当金」と言います(配当金を出すかは企業によります)。

 例えばコカ・コーラ社は配当金を通して積極的に株主に還元してきました。なんと55年間も毎年配当金を維持するどころか増配(一株あたり支払う配当金を増額する事)してきました。凄いですね。ちなみに配当金を50年以上連続で増配するという偉業を成し遂げて、現在もなお記録を更新中の企業は世界に28社しかいません。

 この世界有数の優良企業であるコカ・コーラは1株約5000円〜6000円で買えます。以外と安いですよね。飲み会を1回お休みすれば変える値段です。そして今の一株あたりの配当金は$1.60(約170円)です。

 ここでは例を分かりやすくするために、コカ・コーラ株に約21万円35株買ったとしましょう。何故これが分かりやすいかと言うと、1年間で得られる配当金≒1株の値段だからです。つまり配当金で1株買い足せる事になります。買い足せば保有株数が増えるので貰える配当金がさらに増えます。貰える配当金が増えるのでさらに買い足せる株数が増えます。以降ループします。
 哀れな行進(サッド・マンズ・パレード)で分身が増えていく仕組みとよく似ていますね。

<配当金再投資まとめ>
 ・株を買う!
 ・配当金を貰う!
 ・配当金で株を買い足す!
 ・配当金が増える!
 ・強い!

 私が個人的に実践している投資手法もこれに当たります。ただし、この方法にはいくつか注意点があります。まず何より、配当金を安定して払ってくれる企業に投資する事が大前提になります。最低でも過去20年くらいは途切れず配当金を支払って来た実績のある企業に投資したいところです。なぜ20年が一つの目安になるかというと、2008年のリーマン・ショックでも配当が途切れなかった事を示すからです。2008年ほど業績が苦しくなっても株主への還元を絶やさなかったというのはとても心強い実績です。もちろん増配実績の方が望ましいです。これは簡単なグーグル検索で確認できます。

 ただし、過去の実績は未来を確約するものではありません。どの企業も何があるか分かりません。万が一の場合に備えて投資先を分散する事も重要かと思います。

 なんだか面倒臭いなあと感じ始めたそこのあなたにオススメなのがこれらを全てこなしてくれる投資信託です。投資信託とは運用会社が投資家から資金を集めて株式などを運用してくれるサービスです。配当金を重視したいのならオススメはバンガード社のVYMでしょうか。アメリカの企業の中から配当利回り(年間配当額/株価)の高い企業に分散投資できるという商品になります。気になるようであれば一度検索してみる事をオススメします。

<配当金再投資の注意点まとめ>
 ・配当金を絶やさない企業を選ぶのが大前提!
 ・最低でも20年間は配当実績は欲しい!
 ・増配実績のある企業の方が尚良い!
 ・リスクに備えて投資先は分散!
 ・面倒なら投資信託に任せるのもアリ!

 最後に全体をまとめます。配当を出す企業に投資して株を買う事は、自分のために働いてくれる分倍河原仁がいるようなイメージです。彼(株)は社会の荒波に自分の代わりに揉まれながら利益を持ち帰り(配当金)、さらにその利益をもとに増殖します(配当金再投資)。増殖したコピーはまたさらに増殖しながら利益をだんだん大きくします。残念ながら簡単に二倍(ダブル)になるような投資手法ではないのですが、ゆっくりコツコツ積み上げたい人にはオススメな方法だと思います。

kyuto

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